(前回までのあらすじ) スケジュール遅延解消のため、多摩太郎は38℃の高熱が続いたにもかかわらず出勤し続けるも、ついに39℃の熱が出て寝込む。休んで熱は下がったが、明日(土曜)の会社イベントは欠席しようと上司に電話。ところが・・・。
-------------------上司との会話の続き------------------
ぼく : はい、ようやく熱も37℃近くまで下がってきました。来週からは通常通り稼働できると思います。
上司 : それは良かった。明日の集合時間は◯◯時だから、遅れない様に。
ぼく : あ、その事ですが、まだ完全に治ってませんし、仮に治ったとしてもぶり返すといけないので、明日のイベントは休ませてください。
上司 : なんでや?
ぼく : (あ、あれ?き、聞こえてなかったのかな?)え?.......ですから、熱がまだ下がってませんし、大事をとって・・・。
上司 : それは君の都合だ。我社にとってイベントは大事な仕事だ。会社としても私としても、君には参加をしてほしい。
ぼく : (いや、仕事の都合だと思うんですけど) しかし、既に二日休んでいて、また月曜も休んだら更にみんなに迷惑がかかります。
上司 : 明日、熱が下がれば参加くらいはできるやろ。
ぼく : (本気か?この人)明日はビーチバレーとバーベキューですよね。ビーチバレーはさすがに出来ませんし、まだおかゆ程度しか食べられないので、バーベキューはとても・・・。
上司 : 座ってる事くらいはできるやろ。食事も別のものを買ってきて食べたらええやないか。
ぼく : (正気か?この人)それって、出る意味はあるんですか?
上司 : みんなで集まる事に意味があるんや。企画メンバーだって忙しい中で頑張って準備したんや。きっと多摩太郎君にも出てほしいと思っているはずや。ともかく様子を見て、明日熱が下がってたら参加してほしい。期待している。
ぼく : (期待って・・・、病欠でも評価下がるの?)・・・はい、分かりました。明日の朝、熱がまだ下がらない様でしたらご連絡させて頂きます。
翌朝、熱は下がったんですけど、熱が下がってない事にしてイベントを休みました。最後に「ご期待に添えず、まことに申し訳ございませんでした。」の一言を添えて。
上司のNさんは社内でも良識派として知られた上司だっただけに、この一件は私の中で大きな失望でした。のちのち考えると、きっと彼も言いたいことを言えない立場だったんだろうな、とは思います。そういう意味では、僕が最終的に「熱が下がっていない」と事実とは反したことを言った事により、全て丸く収まったといえるわけで、これが「嘘も方便」かぁと妙に納得した記憶があります。
ともあれ、僕は悪意があって休むわけではなかったのに、上司が無理にイベントへ来させようとしたことで、僕のやる気は急落しました。
イベントの目的は「普段希薄な社内の人間関係を濃くして、帰属意識を高めること」。
イベントが唯一の手段ではなくて、場合によっては「参加させない」ことで、逆に帰属意識が高まることもあるのです。その目的を忘れて、言ってしまえば、自分の立場や会社の規則を優先して社員の帰属意識を低めるのはいかがなものかと思う出来事でした。
教訓 : 社内イベントの目的は帰属意識の向上。目的達成のために、時には参加させないことも有効と心得ること。
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